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2022-09-12 09:38:00


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このたび特定失踪者藤田進さんの弟、隆司さんがこれまでの闘いを振り返り、兄への思いと、日朝両政府、なかでも日本政府の心ない対応を具体的に告発する書を出版された。これまで拉致に関する幾多の書が刊行されてきたが、本書は家族の視点で書かれたものとしては出色である。それは900人とも言われる拉致の疑いが排除できない特定失踪者のうちでも、藤田進さんは政府が一番先に拉致認定をすべき被害者であるからと思われる。

 

この書を読むと、日本政府が歴代のトップ以下、誰も本気で拉致問題を解決しようとは思っていないという現実に突き当たる。兄を救いたい一心から、これまで多岐にわたる被害者救出活動をしてきた著者は今、親北勢力からの攻撃の矢面に立っている。
拉致問題の真相、なぜ解決しないのかに関心を寄せる人は、彼のこれまでの闘いがいかに困難で孤独なものであったかを学んでほしい。そして藤田進さんはじめ拉致被害者、特定失踪者の救出は当然の課題だが、その前に現在、体調を崩しておられる藤田隆司さん自身を助けるためにもこの書を読み、世に拡散していただきたいと願う。

 

令和4年6月1日

大阪ブルーリボンの会