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2020-07-16 20:06:00

日本はなぜ自国民を拉致されながら救出ができない国なのか、皆さんもいろいろお考えかと思いますが、このたび出版された本書はその疑問に答える好著です。著者は自衛隊特殊部隊創設に関与した経験から、今の日本のトップレベル(首相官邸、外務省、防衛省等)の実態と、南北朝鮮を取り巻く、アメリカ、中国、ロシア、ヨーロッパの主要国と日本の相対関係を、豊富な知見と鋭い分析で読み解き読者に提供しています。
あえてフィクションの形を取って、問題の本質がいかに日本人にとって深刻であるかを活き活きとした筆致(多くがサスペンスタッチ)で書かれていて読みやすく半日もあれば読めます。
リスクを取らない政治、お人好し外交がここまで日本を劣化させてきたのかと衝撃を受けます。拉致被害者とご家族にとって時間がないと言いますが、日本人にとっても国の行く末を考える時間はもうないのです。
エピローグに書かれた著者の思いは驚きでした。ぜひ手に取ってお読みください。

令和2年6月21日     大阪ブルーリボンの会